· 

光の性質

光の性質

光の性質

 

実は偉人や先駆者たちが見逃してしまった物理現象があります.

それは光の性質について分析が不十分だったため、分類すべき光の条件に気が付かず、ある現象を見逃してきたのです.

見逃しのポイントは光を重ねてできる暗線や暗部なのです.

 

ところで基礎物理はもう研究し尽くされたと私の恩師は卒業のはなむけのことばにしましたが、とんでもありません.

見落とし見逃した現象とはフラウンホーファー回折や最小作用の原理です.

 

 

光を重ねたら

 

どなたか照明の光を同じ位置に重ねたスクリーンに真っ暗なスクリーンができたことがあるでしょうか.

スクリーンは必ず明るくなるのではありませんか?

 

ただし段落の最後に述べるコヒーレントの段落の記事の様に特別に特殊な場合では暗部がうまれます.

特別とは可干渉性の光を使った干渉縞の暗線です.

 

話を戻して光をダーツにおきかえてみましょう.

ダーツ遊びで的に投げれば、中心に当たれば100点です.

ダーツが個別に区別が見分けられない場合です.

10本投げるとして、10本が全て中心に当たれば満点の1000点です.

光も同じ的に当たれば、あたっただけ比例して得点し、明るさが増すのです.

 

混色

色の違う光をスクリーンに重ねると加法混色し、いろいろな色が作れます.

明るさだけでなく幾つかのもとの色だけから無限に新しい色ができるのです.

重なってできた新しい色は波長や振幅のことなる光波を足して表れた歪み波です.

 

新しい色のようすはダーツとは違う性質のように見えますが、Mという種類のダーツ、Yという種類、Cという種類のダーツをつかって、それぞれを同数のたとえば10本として、全部で全数の30本投げ終わった時の得点を種類に分けて計数してみれば、加法混色して出来上がった新しい色に名をつけたのと同じです.

無限に新しい色を作るダーツには無限の本数のダーツを使えばよいのです.

 

 

2種類の光色の合成

 

重なってできた新しい色は波長や振幅のことなる光波を足して表れた歪み波です.

その数式は光波の進行波数式の合計で表す事ができます.

 

光波には振幅a、初期位相ε、波長λ(または振動数ν、周波数f)の要素があります.

そして伝搬速度Cがあります.

まず振動数と周波数の関係について

C/λ=ν=f

の関係があります.

 

ここで角速度ωを導入します.

角速度は振動一回について2pi(パイ π)なので

ω=2πν=2πf

という関係があります.

 

基準点と観察位置までの距離がxメートルとしましょう.

観察点と光源と距離が離れると位相には遅れ進みがあり時間の遅れ分に換算できます.

x/C

という時間です.

 

 

進行波の数式は電気理論の進行波の振幅瞬時値ξの表式にならえば十分でしょう.

 

 

空間内を一定方向に進む波。振幅が a ,角振動数が ω の正弦波が

x 軸の正方向に進む速さ v=C 、時刻 t秒のとき

x におけるこの進行波の振幅瞬時値ξは次式で表わされます。

 

ξ=a sin {ω(t-x/C)+ε}

 

これをもとに2種類の光波の合計はiが下付小文字の付番の意味で、iを1からnまでの整数として、

n=2の級数から、

 

ξ=Σai sin {ωi(t-x/C)+εi}

 

とたとえば複数nのうち2とした2波による波動から合成した歪み波の振幅瞬時値は上記のξとなります.

 

このように正弦波の級数はただ1種類の歪み波を表す事ができます.

逆も言えて、歪み波は正弦波を基底とした級数ではただひとつ級数からあらわされます.

ただ一つに定まるのは基底の直交性から生まれる性質です.

 

 

ところが基底の直交性と無関係な加算減算も波動には可能です.

ですから歪み波は複数の異なる種類の歪み波の合成から作ることもできます.

この時も逆が言えて歪み波を複数m個のの異なる種類に分解することもできます.

それを数式に表すとaをjが下付小文字の付番の意味で、jを1からmまでの整数として、

Ai=Σaij

という級数を用意すれば

ξ=ΣAi sin {ωi(t-x/C)+εi}

となります.

右項は級数を何組にでも好きなだけ、無限個にだろうとも分けられるのです.

でもこの正弦波は始端と終端のない無限に続く滑らかな波動なのです.

滑らかな波動はどこの時点でも微分ができます.

 

微分不可能な波動

 

正弦波に始端と終端があったり、滑らかに続かず切れ目があると微分不可能な波動です..

滑らかな波動はどこの時点でも微分ができます.

しかし微分不可能な波動には比例という線形の性質がありません.

 

正弦波は微分可能ですが、でも正弦波をもとに微分不可能な波動の場合分けを試みる事ができます.

 

波動は分類すると数あるのですが、その正弦波の種類については3つの要素から正弦波を特定できます.

3つの要素とは波長、振幅、位相です.

 

たとえば、ある時点を境に振幅が全く異なるような波動は微分不可能な波動です.

ある時点を境にまったく周波数が異なるような波動は微分不可能な波動です.

ある時点を境に位相が全く異なるような波動は微分不可能な波動です.

 

したがって3つの要素のうち一つ以上の要素が確率的に変動する波動ならば微分不可能な波動です.

 

 

ところでこの記事の最初に話を戻してもう一度考えてみる事にします.

微分の成否がどちらでもその光は光を重ねたら明るくなります.

微分の成否がどちらでもその光は2種類の光色の合成をしたら新しい色がうまれます.

ここまでは起きる現象と論理は同じなのです.

 

コヒーレントとインコヒーレント

 

微分可能な波動が実はコヒーレントな性質を持っています.

コヒーレントな波動では相殺が次の式のように発生します.

 

iが下付小文字の付番の意味で、iを1からnまでの整数として、

ξ=Σ[Ai sin {ωi(t-x/C)+εi}+Ai sin {ωi(t-x/C)+εi+π}]

 =0

数式にあきらかなように波動の相殺が右項の中で対に組み合うので振幅瞬時値ξが0になります.

 

そのとき振幅が0であるため、スクリーンには暗線や暗部が生まれ出ます.

暗部が生まれ出るにはこの数式のようにコヒーレントな光源が必要です.

 

 

ところで白色光源は多数の別な波動から構成されています.

白色光源はその成分をある時点においては微分可能な波動の合成とみなすことも可能です.

ただしほかの時点でもその白色光源が同じ成分であるとは限りません.

 

白色光源は多数の別な波動から構成されている事から、相殺の対がない組み合わせが必ず含まれます.

だから白色光源からは暗線が生じないのです.

相殺の対があると消える光波から白色は白色でなく色づいて見えるでしょう.

位相の違う光波が集まった白色光源からは明暗縞の間隔はそれぞれの光色でことなるので、色づいた縞模様が見えるはずです.

白色光源から色の縞が見える事例がありますのでリンクをご紹介します.

http://k1-kaneshiro.xsrv.jp/wp-content/uploads/2016/03/2-6%E5%9B%9E%E6%8A%98%E3%83%BB%E5%B9%B2%E6%B8%89.pdf

2.6 回折・干渉 Diffraction and Interference of Light

 

ただし白色光源だとしてもインコヒーレントなら暗線は決して生じないことに大きな注意を払って下さい.

単色光源でもインコヒーレント光から暗線は生まれないのです.

 

 

結論

 

フラウンホーファー回折では白色光源または単色光源を用いますが、インコヒーレントな光源しかないのに暗線が生まれています.

干渉や回折の現象を見つけた1800年代にはコヒーレントな光源がありません.

コヒーレントな光源はルビーレーザが1960年に生まれるまで存在しません.

その暗線や暗部がインコヒーレント光に生じたのです.

 

したがって見落とし見逃した現象があたかもコヒーレントにふるまう現象の中にあります.

 

その現象を推論すると、さらに解析力学の最小作用の原理にまで影響がありました.

その話題はまた別の記事に譲ります.

続きをご期待ください.